アイソトニック&アイソメトリック 筋肉の活動様式

 

スクワットと似たような種目に空気椅子があります。みなさまも、一度はおやりになったことがあるのではないでしょうか?

この2つの種目は、どちらも大腿四頭筋を中心に下半身の筋群を鍛えていくわけですが、スクワットは股関節・膝関節を動かすのに対して、空気椅子はそれらの関節をガシッと固定します。

アイソトニック・コントラクション

股関節や膝関節を動かすスクワットのように、関節を動かし筋長(筋肉の長さ)を変えながら力を発揮する筋肉の活動様式は、アイソトニック・コントラクション(Isotnic Contraction)と呼ばれています。

上の文章だけだと少し難しいかもしれないので、もう1つアームカールを例に噛み砕いて解説していきます。

アームカールは、通称「力こぶ」と呼ばれる上腕二頭筋を鍛えていく種目ですが、肘を曲げた時、つまり肘関節を屈曲させた時に大きく盛り上がっているのがわかります。「上腕二頭筋は肘を伸ばした時は引き伸ばされ薄くなり、肘を曲げた時は押し縮められ厚くなる」ということです。

このように「関節を動かし筋長を変えながら力を発揮する筋肉の活動様式」がアイソトニック・コントラクションです。

 

アイソメトリック・コントラクション

一方、空気椅子や「合掌のポーズで手の平を押し付ける」などの種目は、先に挙げたスクワットとは違い関節を動かしません。関節がガシッと固定されているわけです。

このように「関節を固定し力を発揮する筋肉の活動様式」が、アイソメトリック・コントラクション(Isometric Contradtion)になります。

なお、アイソメトリック・コントラクションは「筋長が一定である」と説明されている時がありますが、厳密には違います。いくら関節が固定されていたとしても、発揮する力が大きくなればなるほど筋長は短くなるためです。

Mosby’s Medical Dictionary, 9th edition. 2009

 

収縮という言葉には注意が必要

アイソトニック・コントラクションは等張性収縮、アイソメトリック・コントラクションは等尺性収縮と日本語で訳されますが、この「収縮」という言葉は「縮むこと・小さくなること」といった意味合いではなく「筋肉が力を発揮する」という意味合いで使われていますので注意してください。

 

考察

上の写真はラットプルダウンを行う男性を表したものですが、肩関節と肘関節は動いているのに対して、手関節や指の関節は固定されています。

そのため、ラットプルダウンにおいては、肩関節や肘関節を動かす広背筋や上腕二頭筋はアイソトニック的に活動し、手関節や指の関節を動かす前腕の筋群はアイソメトリック的に活動する、ということが言えます。

競技力向上・肉体改造どちらの目的にしろ、質の高いトレーニングを行おうとした場合はこれらの知識は必須となりますので、是非覚えておきたいものです。

 

まとめ

アイソトニック・コントラクション:関節を動かし筋長を変えながら力を発揮する筋肉の活動様式。
アイソメトリック・コントラクション:関節を固定し力を発揮する筋肉の活動様式。

なお、アイソトニック・コントラクションはさらに2つに分類することが可能です。詳しく知りたい方は(コンセントリック&エキセントリック 筋肉の収縮の様式)よりお進みください。