私は、フィットネス業界在籍年数10年のパーソナルトレーナーです。これまで、ダイエット・ボディメイク・スポーツ競技力向上・健康促進など、様々な方の指導に携わってきました。
どのような目的でパーソナルトレーニングを受講するかは人それぞれで違いますが「筋トレをしているのに筋肉がつかない。適切なトレーニング方法を教えて欲しい」という方も多くいらっしゃいました。
今回の記事は「筋トレをしているのに筋肉がつかない」という方に向けて、なぜそのようなことが起こるのか理由を書き綴っていきますが、少なくとも私の経験上、98%の方は「栄養不足」が原因です。
もっと具体的に言うと、日々のタンパク質摂取量が足りていないため、筋肉がつかないのです。
筋肉がつく流れ
本題に入る前に「筋肉がつく流れ」を簡単に説明したいと思いますが、筋肉をつける(筋肥大させる)ためには、まず筋肉に刺激を与える必要があります。筋肉に対して、負荷をかける必要があります。
筋肉に負荷をかける最善の方法として広く知られているのが、いわゆる「筋トレ」です。
負荷をかけられた筋肉は「負荷がかかった」という状況に応答し、筋肥大のための環境を作り出します。かけられた負荷に対抗すべく、筋肉を成長させようと準備するわけです。
筋肥大のための環境は、筋トレ後少なくとも24〜48時間は続くと考えられており、この最中に筋肉の材料であるタンパク質を十分に摂取することで筋肥大は起こります。
つまり、筋肉をつけたいのであれば
②筋肉の材料であるタンパク質を十分に摂取する。
の2つを守れば良いということです。
※もっと詳しく知りたい方は(こちらの英語文献)をお読みください。メカニカルテンション・マッスルダメージなど、筋肥大のメカニズムが掲載されています。
タンパク質が十分に摂取できていない
筋肉がつく流れを大まかに理解したところで本題に入っていきますが「筋トレをしているのに筋肉がつかない」という方が、私のパーソナルトレーニングを受講することになった時は、それまでどのような筋トレをしていたか、まずはトレーニングメニューを詳細に教えてもらいます。
具体的には、種目・重量・レップ数・セット数・セット間休憩時間・頻度・…などです。そして、その後はフォームをチェックさせてもらいます。
しかし、意外かもしれませんが、この段階で「筋トレをしているのに筋肉がつかない」ほどの特大な問題が見つかることはほぼありません。
もっとも、人によっては、例えば高重量を扱いたいがゆえに可動域を制限していたりとか、セット数や頻度が少なかったりとか、何かしらの問題が見つかることは良くあります。が、それでも、特大と呼べるほどの問題ではないのです。
では、一体どこにその特大の問題があるのかというと、かなりの高確率で食事内容にあります。
どのような食事をしているのかを聞いたり、後日写真で食事風景を送ってもらうと、98%の方がタンパクを十分に摂取できていないのです。
筋肉がつかない方はタンパク質の摂取量をもう一度確認しよう
「筋トレをしているのに筋肉がつかない」という方が、もしこの記事を見ているのであれば、トレーニングメニューの再確認・修正ではなく、食事内容を見直すところから始められることをオススメします。
そして、自分自身を疑うこともオススメしています。「本当に、十分なタンパク質量(体重 × 2g)を摂取できているのだろうか?」と。
・仕事の関係で、食事のタイミングを逃してはいませんか?
・飲み会ではお酒でお腹が膨れてしまい、食事がおろそかになっていませんか?
・野菜や穀物だけでなく肉・魚・卵・大豆など、タンパク質が豊富に含まれる食品を摂っていますか?
…etc.
「筋トレをしているのに筋肉がつかない」という方の98%は、いずれかの状況に陥っているのではないでしょうか?
※「98%」という数値を出していますが、これは全くもって正確な数値ではありません。ただ、1つ強調したいのは「98%」という数値を使いたくなるほど、タンパク質を十分に摂取できていない方が多い、ということを理解していただければ幸いです。