筋トレは危険な運動ですか? いいえ非常に安全性の高い運動です

 

「ウェイトトレーニングは危険だよ。しない方が良いよ。」という主張を、ごくたまにですが耳にすることがあります。ウェイトトレーニングを指導している身としては、なかなかに興味深い主張です。

以前、そんな主張をする彼に「具体的には何がどう危険なのか?」をお伺いしたところ「怪我をしやすい」つまり「傷害率が高い」との返答をいただきました。

今回の記事は、ウェイトトレーニングと傷害率について書き綴っていきますが、最初に結論から申しますと、ウェイトトレーニングの傷害率は全く高くありませんウェイトトレーニングは、非常に安全性の高い運動です

様々な運動における傷害率

詳しくは(こちらの英語文献)を見ていただきたいのですが、この文献には様々な運動における「傷害率(100時間あたり)」が表としてまとめられています。

ウェイトトレーニングの傷害率は、このようにかなり低くなっています。おそらく、意外な結果ではないでしょうか?

それどころか、パワーリフティングやウェイトリフティングなど、ウェイトトレーニングと同じ器具(バーベルやプレートなど)を扱う運動もかなり低いことが確認できます。

ちなみに、下の表はウェイトトレーニングを基準とした時の「倍率(怪我のしやすさ)」を表したものです。

 

しかし油断は禁物 リスクを軽減させるための7つの行動

(フリーウェイトvsマシントレーニング 安全性について)で記載したように、ウェイトトレーニングによる死亡事故は国内でも確認されています。

また、そこまで悲惨ではなかったにしろ「スクワットを行っていたら腰を痛めた」や「アームカールを行っていたら上腕二頭筋の肉離れになった」という話を聞くこともありますし、実際に目にしたこともあります。

そのため、いくらウェイトトレーニングの傷害率がかなり低くなっているとはいえど、リスクを軽減させるための行動をとることは非常に重要です。

では一体、どのような行動をとれば良いのかと申しますと、

Health Aspects of Resistance Exercise and Training

(a) adequate warm-up should be performed prior to each exercise bout,
(b) proper technique should always be used for each exercise,
(c) all training should be supervised by qualified personnel,
(d) spotters should be used appropriately for each exercise,
(e) a minimal number of repetitions should be performed after the onset of fatigue,
(f) all equipment should be in proper working order,
(g) the training facility should have ample space for all exercise participants.

つまり、

1.十分なウォームアップを行うこと。
2.適切なテクニック(フォーム)で行うこと。
3.専門家(有資格者)に監督してもらうこと。
4.補助者やセーフティーバーを設置すること。
5.追い込みは必要最低限に留めること。
6.トレーニング器具が正常に機能するか確認すること。
7.十分なスペースを確保すること。

以上の7つが挙げられています。

 

まとめ

「ウェイトトレーニングは危険だよ。しない方が良いよ。」という主張を、ごくたまに耳にすることがありますが、そんなことはありません。もっとも、不適切なフォームやふざけていた場合などは別です。

もし仮に100歩譲って、彼の発言通り「ウェイトトレーニングを危険」とするのであれば「他の運動はとんでもなく危険」なものになります。たいていの地域には「サッカー少年団」や「ミニバス」がありますが、子供の将来を考えるのであれば今すぐ廃止するべきです。

先ほど挙げた、リスクを軽減させるための7つの行動をとるのであれば「ウェイトトレーニングは非常に安全性の高い運動」と捉えても、全く問題ないのではないかと思っています。