トレーニングは「フリーウエイト」と「マシントレーニング」に分類することができます。
フリーウエイトは、ダンベルやバーベルを使うトレーニング法で、自由な軌道を描けるのが特徴です。(ベンチプレス)や(スクワット)がこれに該当します。
一方マシントレーニングは、ある動作に負荷をかけることのできる機器(トレーニングマシン)を使うトレーニング法で、軌道が固定されているのが特徴です。チェストプレスや(レッグプレス)がこれに該当します。
これら2つのトレーニング法における「フォーム習得の難度」はフリーウエイトの方が「安全性」はマシントレーニングの方が高くなっているためか「トレーニング未経験者や初心者にはマシントレーニングを推奨します!慣れてきたらフリーウエイトに挑戦しましょう!」と指導するパーソナルトレーナーがいますが、私はこの意見には賛成できません。
トレーニング未経験者や初心者であったとしても、フリーウエイトを推奨するべきだと考えています。
なぜこのような主張をするのか
フォーム習得の難度について
確かに、フリーウエイトの方がフォーム習得の難度は高くなっています。つまり、フリーウエイトの方がフォームの習得に時間を必要とします。
そのため、マシントレーニングに取り組んだ方が、より早い段階で適切な重量を扱ったトレーニングを行えるでしょう(より早い段階でフォームの習得ができるため)。
しかし、詳しくは(こちらの英語文献)や(こちらの英語文献)を見ていただきたいのですが「フリーウエイトの方が筋力向上・筋肥大に効果的」と考察できるデータが存在します。
また「マシントレーニングのフォームが習得できていれば、フリーウエイトのフォームが習得しやすくなる」なんてことはあまり期待できません。
具体的には「チェストプレスのフォームが習得できていれば、ベンチプレスのフォームが習得しやすくなる」や「レッグプレスのフォームが習得できていれば、スクワットのフォームが習得しやすくなる」なんてことはあまり期待できないということです。
そもそも、フリーウエイトとマシントレーニングは別物です。
もちろん、全く期待できないとは言いませんが、例えるなら「陸の上で行うクロール」のようなもので、フォームが習得しやすくなったとしても微々たるものでしょう。
それなら最初からプールの中で、クロールの「息継ぎの仕方」「腕の振り方」「脚の振り方」などを練習した方が間違いなく効率的です。
安全性について
こちらも、確かにマシントレーニングの方が安全性は高くなっています。
しかし、これは「フリーウエイトとマシントレーニングを比べるのであれば」の話であり「フリーウエイトは安全性の低いトレーニング法」というわけではありません。
セーフティーバーを設置すれば、フリーウエイトでも安全性を確保することは十分に可能です。
まとめ
・「マシントレーニングのフォームが習得できていれば、フリーウエイトのフォームが習得しやすくなる」なんてことはあまり期待できない。
・「セーフティーバーを設置する」といった行為で、フリーウエイトでも安全性を確保することは十分に可能。
このような理由から「トレーニング未経験者や初心者にはマシントレーニングを推奨します!慣れてきたらフリーウエイトに挑戦しましょう!」という意見には賛成できないわけです。
トレーニング未経験者や初心者であったとしても、フリーウエイトを推奨するべきだと考えているわけです。
もっとも、いきなり高重量に挑戦することは危険ですし、不適切なフォームは傷害の要因となります。ですので、最初のうちはシャフトだけなど低重量を扱い、フリーウエイトの専門家に指導を仰ぐようにしましょう。
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