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フリーウエイトvsマシントレーニング 効果的なのはどっち?

トレーニングは「フリーウエイト」と「マシントレーニング」に分類することができます。

フリーウエイトは、ダンベルやバーベルを使うトレーニング法で、自由な軌道を描けるのが特徴です。(ベンチプレス)や(スクワット)がこれに該当します。

一方マシントレーニングは、ある動作に負荷をかけることのできる機器(トレーニングマシン)を使うトレーニング法で、軌道が固定されているのが特徴です。チェストプレスや(レッグプレス)、スミスマシン-ベンチプレスやスミスマシン-スクワットがこれに該当します。

フリーウエイトもマシントレーニングも、しっかりとした刺激を筋肉に与えることはできますが、筋力向上・筋肥大においてはどちらの方が効果的なのでしょうか?

最初に結論から申しますが「おそらくフリーウエイトの方が効果的ではないか」と考察しており、フリーウエイトを中心にトレーニングを行うことをオススメしています

論文を見てみる

詳しくは(こちらの英語文献)を見ていただきたいのですが、

・20代のトレーニング経験のある男女が対象。
・2つのグループに分ける。
・1つはフリーウエイトを行うグループ(以下フリーウエイトグループ)。
・もう1つはマシントレーニングを行うグループ(以下マシントレーニンググループ)。
・2日トレーニングを行い1日休む。
・8週間継続。
・最初の3週間は8〜10レップ4セット。
・次の3週間は6〜8レップ4セット。
・最後の2週間は4〜5レップ3セット。

という実験が行われました。それぞれのグループにおける種目は以下の通りです。

フリーウエイトグループ
・ベンチプレス
・インクラインベンチプレス
・スクワット
・ランジ
など
マシントレーニンググループ
・スミスマシン-ベンチプレス
・スミスマシン-インクラインベンチプレス
・スミスマシン-スクワット
・レッグエクステンション
など

その結果、

・ベンチプレス、スミスマシン-ベンチプレス、スクワット、スミスマシン-スクワットの1RMは両グループで増加。
グループ間で有意差が確認できたのはスミスマシン-ベンチプレスのみ
・上腕二頭筋量はフリーウエイトグループで3.9%、マシントレーニンググループで5.1%増加。
・大腿四頭筋量はフリーウエイトグループで4.6%、マシントレーニンググループで4.9%増加。
グループ間で有意差はない

というデータが得られ、

Results from this study indicate that training with free weights or machines result in similar increases in muscle mass and strength

引用:The Effects of Training with Free Weights or Machines on Muscle Mass, Strength, and Testosterone and Cortisol Levels

フリーウエイトもマシントレーニングも、同等の筋力向上・筋肥大が起こる」と結論付けられました。

また「National Strength and Conditioning Association」通称「NSCA」と呼ばれる世界的なトレーニングの教育団体から発行されている機関紙のHot Topic Seriesには、

If muscle hypertrophy is your only concern it probably doesn’t make a big difference if you use machines or free weights to achieve this goal.

引用:NSCA Hot Topics: Machine Versus Free Weights

フリーウエイトもマシントレーニングも、大きな違いなく筋肥大を起こすことができるよ」という一文が記載されており、その根拠となるデータも掲載されています。

しかしながら

このようなデータを見ると、筋力向上・筋肥大において、フリーウエイトやマシントレーニングに特別なこだわりを持つ必要はなさそうに思えますが、それでも私は「おそらくフリーウエイトの方が効果的ではないか」と考察しており、フリーウエイトを中心にトレーニングを行うことをオススメしています。

というのは「フリーウエイトの方が筋活動が大きい」というデータが存在するためです。

ベンチプレスにおける筋活動

詳しくは(こちらの英語文献)を見ていただきたいのですが、

・14名のトレーニング経験者と12名のトレーニング未経験者が対象。
・ベンチプレスをフリーウエイト(グラフ緑)とスミスマシン(グラフ赤)で行ってもらう。
・扱う重さは90%1RMと70%1RM。
・2レップ行いその時の筋活動を記録。

という実験が行われました。その結果は以下の通りです。

上のグラフはトレーニング経験者の筋活動を表したものですが、とりわけ三角筋中部において、フリーウエイトの方が大きな筋活動を記録しているのがわかります。つまるところ「フリーウエイトの方が筋肉に大きな刺激が入った」ということです。

では、なぜこのような結果になったのかというと「フリーウエイトはスミスマシンのように軌道が固定されていないため、バーベルを安定させる必要があるから」と考察されています。

The instability caused by the free weight bench press necessitates a greater response by the medial deltoid as both a force producer and perhaps more importantly as a stabilizer.

引用:A comparison of muscle activation between a Smith machine and free weight bench press.

なお、トレーニング未経験者も同じようなグラフになります。

スクワットにおける筋活動

詳しくは(こちらの英語文献)を見ていただきたいのですが、

・6人の健康な男女が被験者。
・スクワットをフリーウエイト(グラフ黒)とスミスマシン(グラフ白)で行ってもらう。
・8RMの重量を用い8レップ。
・その時の筋活動を記録。

という実験が行われました。その結果は以下の通りです。

TA:前脛骨筋、Gastroc:腓腹筋、VL:外側広筋、VM:内側広筋、BF:大腿二頭筋、RA:腹直筋、ES:脊柱起立筋

出典:Schwanbeck S, et al. A comparison of free weight squat to Smith machine squat using electromyography. J Strength Cond Res. 2009 Dec;23(9):2588-91.

先に挙げたベンチプレスにおける実験同様、フリーウエイトの方が大きな筋活動を記録しているのがわかります。

まとめ

確かに、1つ目に挙げた実験では「フリーウエイトもマシントレーニングも、同等の筋力向上・筋肥大が起こる」と結論付けられています。しかし、2つ目3つ目に挙げた実験では、フリーウエイトの方が大きな筋活動を記録しています。

そのため、8週間ではなくさらに長い期間の実験ではフリーウエイトの方が筋力向上・筋肥大が起こる」というデータが得られるのではないかと考えています。

このような理由から「おそらくフリーウエイトの方が効果的ではないか」と考察しており、フリーウエイトを中心にトレーニングを行うことをオススメしているわけです。

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