厚生労働省のホームページには、
身体活動量が多い者や、運動をよく行っている者は、総死亡、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、結腸がんなどの罹患率や死亡率が低いこと、また、身体活動や運動が、メンタルヘルスや生活の質の改善に効果をもたらすことが認められている。更に高齢者においても歩行など日常生活における身体活動が、寝たきりや死亡を減少させる効果のあることが示されている。
引用:厚生労働省
という一文が記載されており、おおよそ「健康」と呼ばれるものを手にする、または維持するためには「運動は必須である」と言っても過言ではありません。
しかし、運動を行っている人は多くなく、ましてやトレーニングを行っている人はさらに少なくなっています。
おそらくですが「ジムに通っていたけども、なんか良くわからないし、面倒になったし、っていうか結果が出ないし、辞めちゃった。。」という人は多いのではないでしょうか?
取り組むトレーニングメニューが、効果的かつ効率的であることに越したことはありません。しかし、結果を出すためには、何よりも「継続」をする必要があります。
今回の記事は、タイトルにあるよう「トレーニングを継続するコツ」について書き綴っていきます。
運動の継続意欲に関わる2つの意識項目
(運動の継続意欲に及ぼす心理的要因の検討―ジョギングとエアロビックダンスの比較―)
という標題の論文があるのですが、運動の継続意欲には、
・運動有能感
以上、2つの意識項目が関わるとされています。
つまり「楽しさ」と「運動有能感」を感じることが「トレーニングを継続するコツ」です。
楽しさを感じるための要素
まずは、1つ目の楽しさに関してですが、この楽しさを感じるためには、
・音楽を聴き気分が高揚すること。
・一人ではなく複数で行うこと。
などが必要になるとされています。
変化があることによって飽きを感じにくくなり、音楽を聴き気分が高揚することによって疲労を苦痛と感じにくくなり、一人ではなく複数で行うことによって孤独を感じにくくなるわけです。
これらのデータを私なりに応用したものが、以下の3つになります。
・好きな音楽(刺激的なノリノリ系の音楽)を聴きながらトレーニングを行う。
・仲の良いご友人やご家族とジムに通う。
トレーニングメニューに変化をつける
例えばですが「胸・背中・肩・腕など、上半身の筋肉をできるだけ肥大させたい」という目的を持っている人がいたとしましょう。
このような人に対しては、ベンチプレスやラットプルダウンを推奨しているのですが、毎回その2種目だけだと変化がないため、飽きを感じてしまう場合があります。
そんな時は、
・ベンチプレス+ラットプルダウン+ショルダープレス
水曜日
・ベンチプレス+ラットプルダウン+アップライトロウ
金曜日
・ベンチプレス+ラットプルダウン+フレンチプレス+アームカール
月曜日
・ベンチプレス+ラットプルダウン+ショルダープレス
以下続く
このようなトレーニングメニューをオススメしています。
月曜日はショルダープレス、水曜日はアップライトロウ、金曜日はフレンチプレスとアームカール、というように変化をつけることで、飽きを感じにくくするわけです。
ただ、ここで1つ注意していただきたいことがあります。それは、少なくともトレーニング未経験者や初心者においては「メインの種目を固定する」ということです。
つまり、
・ベンチプレス+ラットプルダウン+ショルダープレス
水曜日
・ダンベルプレス+シーテッドロウ+アップライトロウ
金曜日
・チェストプレス+ベントオーバーロウ+フレンチプレス+アームカール
月曜日
・ベンチプレス+ラットプルダウン+ショルダープレス
以下続く
このようなトレーニングメニューはオススメできない、ということになります。
確かに、2つ目に挙げたトレーニングメニューは変化があるため、飽きを感じにくいことは間違いないでしょう。しかし、逆に変化がありすぎるため、それらの種目における適切なフォームを習得するまで、かなりの時間を要します。
つまり、筋力向上や筋肥大を起こすのに、効果的かつ効率的な重量を扱えるようになるまで、時間がかかるわけです。
一方、1つ目に挙げたトレーニングメニューは、メインの種目(ベンチプレスとラットプルダウン)を固定しているため、より早い段階で、それらの種目における適切なフォームを習得することが可能となります。
つまり、より早い段階で、筋力向上や筋肥大を起こすのに、効果的かつ効率的な重量を扱うことができるわけです。
好きな音楽(刺激的なノリノリ系の音楽)を聴きながらトレーニングを行う
落ち着くしっとり系の音楽ではなく、刺激的なノリノリ系の音楽がよろしいかと思います。先述した通り、そもそも楽しさを感じるためには「音楽を聴き気分が高揚すること」が必要になるとされているためです。
また(音楽が筋力に及ぼす影響 聴く音楽によって筋力は変化するのか?)で記載しましたが、刺激的なノリノリ系の音楽を聴くことで、筋力は高まるというデータも存在します。
ちなみにですが、私は洋楽をよく聴きます。具体的には「Linkin Park」や「Master Plan」などのロックバンドです。特に、Master Plan の 「Heroes」は、個人的な名曲ベスト5に入るほどで、めちゃくちゃかっこいいの一言です。
仲の良いご友人やご家族とジムに通う
男友達でも女友達でも、父親でも母親でも「仲の良い人」であればどなたでも構いません。
しかし、できることであれば「自分よりもトレーニング経験のある人」をオススメしています。その人の身体つきや持ちあげる重量の凄さに、良い刺激をもらえることがしばしばあるためです。
もっとも、あまりにも集団(例えば10人とか)でトレーニングを行うと、施設側から注意させることもあるかもしれませんが、2〜3人ほどでしたら、私の知る限り特に問題はありません。
運動有能感とは?
次は、2つ目の運動有能感に関してですが、この運動有能感は「その運動が自分にもできると感じられたかどうか」という感覚になっています。
「あ、これくらいなら自分にもできそうだな。。」と思える運動であれば継続意欲は高まり「いやいや、、、きつすぎ。。ヤバすぎ。。」と思ってしまう運動であれば継続意欲は下がってしまうということです。
トレーニングでは複数のセットをこなすことが推奨されているが…
これはおいおい記事にしていくつもりですが、トレーニングでは複数のセットをこなすことが推奨されています。この理由はいたってシンプルで「1セットよりも2セットの方が、2セットよりも3セットの方が効果的」というデータが存在するためです。
しかし、いくら効果的とはいっても、複数のセットをこなすことで強い疲労を感じ、運動有能感を感じなくなってしまっては元も子もありません。
そのため「今日は身体がだるいな。気分が乗らないや」などと思われる日があるのであれば、複数のセットをこなす必要は全くありません。つまり、完璧に取り組む必要は全くありません。むしろ、そんな時は、軽く流す程度を心がけた方が良いでしょう。
もっとも、ここでは「セット数」に焦点を当てましたが「重量」や「レップ数」にも同じことが言えます。
まとめ
・楽しさを感じるためには「変化があること」「音楽を聴き気分が高揚すること」「一人ではなく複数で行うこと」などが必要になる。
・そのため「トレーニングメニューに変化をつける」「好きな音楽(刺激的なノリノリ系の音楽)を聴きながらトレーニングを行う」「仲の良いご友人やご家族とジムに通う」をオススメする。
・運動有能感は「その運動が自分にもできると感じられたかどうか」という感覚。
・「今日は身体がだるいな。気分が乗らないや」などと思われる日があるのであれば、完璧に取り組む必要は全くない。
以上が「トレーニングを継続するコツ」のまとめになります。
次回は、私の周りのボディビルダーやアスリートが実践している「トレーニングを継続するコツ」を紹介していきたいと思います。ご興味のある方は(ボディビルダーやアスリートが実践している筋トレを継続するコツを紹介)をご覧ください。