筋力トレーニングの耳寄り情報を発信するブログです。国内外の論文をはじめ、これまでの指導・自身の経験をもとに記事を作成しています。

ダイエットを目的とした(パーソナル)トレーニングにおける測定項目

基本的に、パーソナルトレーニングでは何らかの測定を定期的に実施します。

競技力向上・健康促進… 何を目的としたトレーニングなのかによって変わってはきますが、ダイエットにおいては、写真(見た目の変化記録)・体重・体脂肪率・周囲径・1RM、などが良い例でしょうか。

今回の記事は、ダイエットを目的とした(パーソナル)トレーニングにおいて、先述した測定項目の必要度合いを、個人的な目線から書き綴っていきたいと思います。

最初に結論から申しますと、

・写真→超必要
・体重→超必要
・体脂肪率→必要ではない
・周囲径→どちらかというと必要
・1RM→どちらかというと必要

となっています。

写真

まず、写真に関してですが、これは超がつくほど必要です。そもそも、ダイエットを目的に(パーソナル)トレーニングをされる方のほぼ全ては「見た目」に悩みを持っているためです。

見た目がどう変化したか?は、写真を撮ることで簡単に把握することができます。

写真をどのような角度で撮るか?については、私自身まだ分かりかねている部分もあるのですが、基本的には薄着(可能であれば水着)でボディラインが確認できる服装になり、正面・横・後ろ、の3パターンと、特に気になる部位を数カ所撮っておけば問題ないと思われます。

撮る頻度は、期間が短すぎると見た目の変化があまり分からないので、最低でも2週間は開けたほうが良いです。個人的には、1〜2ヶ月に1回をオススメしています。

体重

先ほど、写真を撮る頻度は「期間が短すぎると見た目の変化があまり分からないので  (中略)  1〜2ヶ月に1回をオススメしています」と記載しましたが、見た目はあまり変化しなかったとしても、体重は案外落ちているものです。

体重は、写真よりも高頻度で、数値として努力の結果を見ることができますし、また、体重の変動がなければ、食事内容を見直したりと細かに対策を打つこともできるので、これも写真同様、超がつくほど必要になります。

測定に時間はかかりませんので、毎日 or 毎回のセッションで調べましょう。

体脂肪率

次は、体脂肪率に関してですが、これは必要だと感じてはいません。

一般的に、体脂肪率は「生体電気インピーダンス」と呼ばれる方法で調べます。身体に微弱な電気を流すアレです。スポーツジムには、ほぼ100%の確率で置いてあります。

詳しくは(こちらの日本語文献)をご覧いただきたいのですが、この機械は高額なものであったとしても、正確な体脂肪率は分からない(誤差が生じる)ということが確認されています。

つまり「本当は、1ヶ月前から2%減っているのに、2%増えたと表示されることがある」ということです。せっかく頑張っているのに、変わらないどころか増えて表示されるのは、モチベーションにかなりの悪影響を及ぼします。

このままじゃダメだ!と、悪い意味で意気込み、過度な食事制限や運動をしたりすることもあるでしょう。パーソナルトレーニングに関しては、受講者様からの信頼が薄れてしまうかもしれません。

このような理由から、体脂肪率に関しては必要だと感じていないわけです。

もっとも、キャリパーを使えば、正確な体脂肪率は分からなかったとしても、増減をある程度正確に把握することができると思いますので、取り入れても良いかもしれません。しかし、このキャリパーは、いわゆる「ウデの良さ」が求められるため、取り入れる際は注意しましょう。

周囲径

周囲径は、腕やウエストや太腿など、身体部位の周囲の長さを指すのですが、必要か必要ではないか?と問われれば、これは必要になります。

写真と体重に周囲径を加えることで、スタイルの変化をより詳細に把握できるというメリットがあるためです。数値として努力の結果を見ることもできます。

体重同様、見た目はあまり変化しなかったとしても、周囲径(特にウエスト)は案外落ちているものですが、毎回のセッションごとに調べるのはちょっと時間がもったいない気もしますので、個人的には写真に合わせて、1〜2ヶ月に1回をオススメしています。

1RM

1RMは、最大挙上重量、つまり「最高何kg持てるか?」を指すのですが、必要か必要ではないか?と問われれば、これは必要になります。

1RMの測定はゲーム性を伴いますし、特に男性では「自分がどれだけ力持ちか?」を知ることもできます。トレーニーの知り合いがいれば、話題も広まることでしょう。

しかし、1RMの測定は、結構時間がかかりますので、2〜3ヶ月に1回くらいが良いのではないかと思われます。

最後に

今回の記事では、測定項目の必要度合いについて書き綴りましたが、これはあくまでも「ダイエットを目的とした(パーソナル)トレーニングにおいて」の話です。

目的が変われば、当然測定項目も変わってくるので注意しましょう。