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筋肥大における筋トレのセット数は[日]ではなく[週]あたりで計算する

今回の記事は、筋肥大(筋肉をつける)を目的としたトレーニングをする場合の効果的なセット数について書き綴っていこうと思います。

最初に結論から申しますと、今現在は1日ではなく「週あたりのセット数」を考慮することが望ましいと考えられており「1部位につき、週あたり10〜15セット」が一般的に推奨されています。

ボリューム

セット数についてお話しする前に「ボリューム」について触れていきますが、ボリュームは「持ち上げた総重量」を指しており、基本的に「重量×レップ数×セット数」で表されます。

例えば、1日のセッションで80kgを10レップ・3セット、というメニューを実施した場合、

80×10×3

という式になり、1日あたりのボリュームは「2400kg」です。

一方、そのメニューを週3回で実施した場合は、

80×10×3×3

という式になり、週あたりのボリュームは「7200kg」です。

そして、このボリュームという概念は、筋肥大の効果を決定する要因の1つとして知られており、

・ボリュームが増加すると、筋肥大の効果も大きくなる。
・重量やレップ数・セット数・休憩時間などのトレーニング変数が違えど、ボリュームが同等であれば同等の筋肥大が起こる。

というデータが存在します。

詳しく知りたい方は(こちらの英語文献)や(こちらの英語文献)をご覧ください。

1セットよりも複数セット

では、ここからセット数についてお話ししようと思うのですが「週あたり」のセット数は一旦置いておき、1日あたりのセット数について確認をしていきます。

セット数と筋肥大に関する研究はいくつも行われているのですが「1セットと複数セットでは、複数セットの方が筋肥大の効果は大きい」というデータが存在します(詳しくはこちらの英語文献を参照)。

つまり、1セットと3セットでは3セットの方が、3セットと5セットでは5セットの方が筋肉がつくよ、ということです。

トレーニング経験者の方であれば、経験的に肌で感じているのではないでしょうか?

セット数が増えるとボリュームも増加する

「1セットと複数セットでは、複数セットの方が筋肥大の効果は大きい」というデータがあるわけですが、これには「まあ、そうだろうな」という印象を持っています。

なぜなら、セット数が増えるということは、当然ボリュームも増加するからです。

例えば、80kg・10レップ・週に1回の頻度で、1・3・5セットのトレーニングを実施した場合、ボリュームは

1セット:80×10×1×1=800
3セット:80×10×3×1=2400
5セット:80×10×5×1=4000

となり、1セットと5セットではかなり大きな差が確認できます。

そのため「1セットと複数セットでは、複数セットの方が筋肥大の効果は大きい」という事実はありますが「たとえセット数が1セットのように少なかったとしても、頻度(トレーニング日数)を増やして複数セットとボリュームを同等にすれば、筋肥大の効果は複数セットと同等になるのではないか?」

言い換えると「たとえセット数が1セットのように少なかったとしても、頻度を増やして週あたりのセット数を複数セットと同等にすれば、筋肥大の効果は複数セットと同等になるのではないか?」という疑問が生じます。

セット数と頻度

さて、ここから本題に入っていきたいと思いますが、まずは(こちらの英語文献)をご覧ください。

ここでは、

・トレーニング未経験者
・トレーニングを行ってもらう
・2セット、週に3回グループ
・6セット、週に1回グループ
・筋断面積の変化を調べる

という研究が行われております。

ボリューム及び週あたりのセット数を統一させたわけです。

その結果「大腿周囲(筋断面積)の増加において、グループ間で有意差は確認されなかった」というデータが得られました。

また、詳しくは(こちらの英語文献)もご覧ください。

ここでは、

・トレーニング経験者
・トレーニングを行ってもらう
・2セット、週に6回グループ
・4セット、週に3回グループ
・筋断面積の変化を調べる。

という研究が行われております。

ボリューム及び週あたりのセット数を統一させたわけです。

その結果「除脂肪体重(筋断面積)の増加において、グループ間で有意差は確認されなかった」というデータがここでも得られました。

よって「筋肥大の効果は、ボリューム及び1日ではなく週あたりのセット数が重要になる」「週あたりのセット数が同等であれば、筋肥大の効果も同等」ということができるでしょう。

理想の週あたりのセット数は?

では、筋肥大(筋肉をつける)を目的としたトレーニングをする場合の効果的なセット数はどれくらいなのかというと、先述したとおり「1部位につき、週あたり10〜15セット」が一般的に推奨されています。
詳しくは(こちらの英語文献)や(こちらの英語文献)を参照にしてください。

ただ、ここで2つ注意していていただきたいことがあります。

注意点その1

1つ目は「10セット以下だと意味がない」というわけではないということです。

あくまでも「筋肥大の効果を最大にするためには、10セット以上行う必要があるだろう」というだけであり、8セットでも5セットでも効果はあります。

注意点その2

2つ目は「絶対に15セット以上行ってはいけない」というわけではないということです。

オーバートレーニングの関係から、15セット以内に留めることが推奨されてはいますが、状況を見ては、20セットほどに少し増やしてみても良いかもしれません。

「20セットに増やしてから、筋肥大の調子が良い」というトレーニーの声を聞いたこともありますし、そのようなデータも存在します。

最後に

今回は、筋肥大とセット数について書き綴りましたが、あと何年かすれば「1部位につき、週あたり10〜15セット」といった内容も変わるかもしれません。

その際は、追って紹介したいと思います。