今回の記事は、トレーニングをより効率的に行うための知識を書き込んでいきます。
RMとは?
RM(アールエム)とは「Repetition Maximum」(レペティション マキシマム)の頭文字をとったもので、日本語では最大往復回数と訳されます。
文献では「○○RM」や「□□%1RM」と表記され、
□□%1RM→最大挙上重量(1往復行うことのできる重量)の□□%の重量
という意味です。
例えば「10RM」と表記されていた場合は「10回往復できる重量」を表しており「80%1RM」と表記されていた場合は「最大挙上重量(1往復行うことのできる重量)の80%の重量」を表しています。
計算式
ある種目における最大挙上重量、つまり1RMを調べるには、実際に測定をしてもらえれば良いのですが「重量が重たいと怪我をしそうで不安」や「重量が重たいと関節に違和感を覚える」という方もいらっしゃるでしょう。
そんな時は、計算式でおおよその1RMを導き出すことができます。
計算式には様々なものがあるのですが、もっともメジャーかつシンプルなものは「Epley式」です。
wは重量(weight)を、rは回数(repetition)を表しており、例えば100kgの重量で15回こなせた場合は、
1RM=100(1+15÷30)
1RM=100+50
1RM=150
となります。
なお、Epley式以外では、Brzycki式・McGlothin式・Mayhew式・Wathan式などもあるのですが、それぞれの計算式で得られる1RMには、若干ずれが生じています。
100kgの重量で15回こなせた場合Epley式では150kgとなりましたが、Brzycki式を使用すると163kgです。
そのため、どの計算式を使うにしろ「1RMの正確な値は得られない。しかし、おおよその1RMならば求めることが可能」ということを頭に入れておいた方が良いでしょう。
RM表
計算式を駆使すれば、おおよその1RMを求めることはできますが、どれも分数が含まれているため、計算に手間暇がかかります。そんな時に便利なのが、%1RMと最大往復回数の関係を記載したRM表です。
%1RM | 最大往復回数 |
100 | 1 |
95 | 2 |
90 | 4 |
85 | 6 |
80 | 8 |
75 | 10 |
70 | 12 |
65 | 15 |
60 | 18 |
例えばですが、100kgの重量で8回できた場合、その人にとっての100kgは80%1RMとなるため、
100 ÷ 0.8
という式から、1RMを求めることが可能です。よって、1RMは125kgとなります。先ほどの計算式よりも、非常に簡単です。
また、このRM表を使えば「○○kgでは何回こなせるか?」や「□□回こなすには何kgであれば良いか?」なども求めることができます。
1RMが100kgだった場合「90%(90kg)の重さでは4回、80%(80kg)の重さでは8回こなせる」「10回こなすには75%(75kg)を、15回こなすには65%(65kg)を用いれば良い」と考察することが可能です。
もっとも、上に記載したRM表は、決して完璧ではありません。計算式同様、若干ずれが生じてきます。そのため「おおよその値ならば求めることが可能」程度に捉えておいてください。
「高重量・中重量・低重量」と「高回数・中回数・低回数」
トレーニングでは、扱う重量とこなす回数を、それぞれ3つに分類することができるのですが、一般的には
扱う重量(%) | こなす回数(回) | 重量の分類 | 回数の分類 |
100 | 1 | 高重量 | 低回数 |
95 | 2 | ||
90 | 4 | ||
85 | 6 | ||
80 | 8 | 中重量 | 中回数 |
75 | 10 | ||
70 | 12 | ||
65 | 15 | ||
60 | 18 | 低重量 | 低回数 |
となっています。
例えば、90%の重さで4回のトレーニングは「高重量・低回数」となり、55%の重さで21回のトレーニングは「低重量・高回数」と言い換えることが可能です。
まとめ
・○○RM:○○回往復できる重量。
・□□%1RM:最大挙上重量(1往復行うことのできる重量)の□□%の重量。
・1RM:最大挙上重量
・高重量…85%1RM〜
・中重量…65〜85%1RM
・低重量…〜65%1RM
・高回数…15回〜
・中回数…6〜15回
・低回数…〜6回