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筋トレを行っている人のタンパク質摂取法完全版

  • 2017年12月3日
  • 2020年2月6日
  • 栄養

これまで計6回に分けて、トレーニングを行っている人におけるタンパク質やプロテインの摂取法を記載してきましたが、今回はそれらをまとめていきたいと思います。

予備知識

筋肉はタンパク質から構成され、常に合成と分解を繰り返しています。筋肉量がある程度一定に保たれているのは、この2つの作用の均衡が取れているためです。

そのため、今よりも筋肉量を増やす、つまり筋肥大や筋力の向上を起こそうとした場合は、合成を分解よりも上回らせる必要があります。

そして、これを達成するための要素が「筋肉に刺激を与えるトレーニング」と「筋肉の材料となるタンパク質の十分な摂取」です。

1日摂取量は体重×2g

推奨されるタンパク質の1日摂取量はその文献により多少差があり、範囲が設けられています。

国際スポーツ栄養学会(International Society of Sports Nutrition)の「protein and exercise」では「1.4〜2.0g/体重1kg/1日」アメリカスポーツ医学会(American College of Sports Medicine)の「Nutrition and Athletic Performance」では「1.2〜2.0g/体重1kg/1日」です。

そのため「これだけ摂取すればまあまず問題ないだろう」との考えから、私は1日あたり体重×2gの摂取を推奨しています。

摂取頻度・回数は3〜4時間おき6回前後

まとめてドバッとではなく、こまめにちょこちょこタンパク質を摂取した方が、筋肉のタンパク質合成は増加するというデータがあります。

具体的にはどれほどの頻度が良いかというと、3〜4時間おきです。睡眠時間を考慮すると、6回前後に分けての摂取になります。

押さえておきたい摂取タイミングは起床直後就寝直前トレーニング直後の3つ

理想のタンパク質の摂取頻度は3〜4時間おきとなっていますが、睡眠中は当然ながらタンパク質を摂取することができません。そのため、起床直後就寝直前を推奨しています。

「トレーニングによる筋肉のタンパク質合成作用は、少なくともその後24時間増加する」ということがわかっているのですが、時間が経つにつれ減少する可能性があるとされています。

また「トレーニング直後にタンパク質を摂取する」という行動は「筋肉のタンパク質合成作用が増加する24時間の間に、しっかりとタンパク質を摂取する」という習慣につながるのではないかという思いもあるため、トレーニング直後を推奨しています。

1回摂取量は体重1kgあたり0.25g、もしくは20〜40g

効果的なタンパク質の1回摂取量は、トレーニング内容により変化することがわかっているのですが、目安としては体重1kgあたり0.25gもしくは20〜40gです。

品質は肉(牛・豚・鶏)や卵などの動物性タンパク質

筋肉のタンパク質合成には必須アミノ酸が必要で、その中でもロイシンが重要になることが確認されているのですが、必須アミノ酸のバランスや含有量・ロイシンの含有量は、動物性タンパク質>植物性タンパク質となっています。

そのため、動物性タンパク質を推奨しています。もっとも「植物性タンパク質は摂取しても意味ない」というわけではありません。

プロテインはホエイプロテインとカゼインプロテイン

プロテインにはいくつか種類がありますが、動物性タンパク質であるホエイプロテインカゼインプロテインがオススメです。

ホエイプロテインの摂取法

ホエイプロテインは消化・吸収が早いという特徴があり、体重1kgあたり0.25gもしくは20〜40gを、起床直後とトレーニング直後に摂取することをオススメしています。

カゼインプロテインの摂取法

カゼインプロテインは消化・吸収が遅いという特徴があり、30〜40gを就寝直前に摂取することをオススメしています。

重要度は食事>プロテイン

プロテインは、あくまでタンパク質を主成分としたサプリメントに過ぎず、それだけの摂取では糖質(炭水化物)などそのほかの栄養素が間違いなく不足します。

そのため「何よりも食事が重要。そして、食事だけでは補えない部分をプロテインでカバーする」という考えを持つことをオススメします。

タンパク質の過剰症は報告されていない

「1日あたり体重×2gという多量のタンパク質を摂取しても、腎臓などに問題ないのですか?」との質問を受けたことがありますが、その程度であれば問題ないと思われます。

1日あたり体重×2.5g以上と、多量のタンパク質を1年間に渡って摂取する実験が行われたのですが、腎機能に有害な影響を及ぼさないというデータが得られております。

もっとも、慢性腎臓病など内臓になんらかの疾患を持っている方は注意が必要となるでしょう。

まとめ

・1日摂取量:体重×2g
・摂取頻度:3〜4時間おき
・摂取回数:6回前後
・押さえておきたい摂取タイミング:起床直後・就寝直前・トレーニング直後
・1回摂取量:体重1kgあたり0.25gもしくは20〜40g
・品質:肉(牛・豚・鶏)や卵などの動物性タンパク質
・プロテイン:ホエイプロテインとカゼインプロテイン
・ホエイプロテインの摂取法:体重1kgあたり0.25gもしくは20〜40gを起床直後とトレーニング直後に摂取
・カゼインプロテインの摂取法:30〜40gを就寝直前に摂取
・重要度:食事>プロテイン
※タンパク質の過剰症は報告されていない

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