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食事前と食事後の有酸素運動ではどちらの方が脂肪を燃焼できるか?

6月も終盤に差し掛かり、もうすぐ本格的な夏がやってくるわけですが、さらなる身体の引き締めのため、有酸素運動を取り入れられている方は多いのではないでしょうか?

今回は、そんな方達に向け、有酸素運動のタイミングに関する記事を書き綴っていきますが「有酸素運動は、食事前と食事後どちらに行おうとも効果は同じ」というデータが存在します。

食事前の方が脂肪が燃焼する?

時々ですが「有酸素運動は、食事前(特に朝食前)に行った方が痩せるよ。体脂肪の燃焼効果が高いよ」というセリフを耳にします。

私も、トレーナーになる以前の話ですが、知り合いのトレーナーに「体脂肪を燃焼させたいのであれば、朝食前、つまり空腹時に有酸素運動を取り入れると効果的だよ」と教わりました。

では、なぜこのような意見が出回っているのかというと、それは「食事後と比較して、食事前に有酸素運動を行った方が、体脂肪が運動中のエネルギーとして使われやすい」との報告があるためです(詳しくはこちらの英語文献を参照)。

※理屈としては「食事前は体内の糖質が少なくなっており、体脂肪が身体を動かすエネルギーとして優先的に使われる」というもの。

長い期間を見ると

このような報告があり、時々「有酸素運動は、食事前(特に朝食前)に行った方が痩せるよ。体脂肪の燃焼効果が高いよ」というセリフを耳にするわけですが、ここで注意していただきたいのは、これはあくまでも「運動中」においての話です。

詳しくは(こちらの英語文献)を見ていただきたいのですが、

・20人の健康な若い女性が対象。
・彼女らをグループ分けする。
・1つは食事前に有酸素運動を行うグループ。
・もう1つは食事後に有酸素運動を行うグループ。
・有酸素運動(トレッドミル)は1時間を週3日実施。
・期間は4週間。
・身体組成の変化を調べる。

という研究が行われました。

その結果「どちらのグループも体重・体脂肪量が減少したが、グループ間で有意差は確認されなかった」とのデータが得られました。

出典:Body composition changes associated with fasted versus non-fasted aerobic exercise
FASTED:食事前に有酸素運動を行うグループ
FED:食事後に有酸素運動を行うグループ

つまり、運動中ではなく、4週間という長い期間で見ると「有酸素運動は、食事前と食事後どちらに行おうとも効果は同じ」になるということです。

まとめ

・「有酸素運動は、食事前(特に朝食前)に行った方が痩せるよ。体脂肪の燃焼効果が高いよ」というセリフを耳にする。
・「食事後と比較して、食事前に有酸素運動を行った方が、体脂肪が運動中のエネルギーとして使われやすい」との報告があるため。
・しかし、これはあくまでも「運動中」においての話。
・運動中ではなく、4週間という長い期間では「有酸素運動は、食事前と食事後どちらに行おうとも効果は同じ」になる。

さらなる身体の引き締めのため、有酸素運動を取り入れられている方は多いと思いますが、このようなデータが存在するため、ご自身の好きなタイミングで実施されることをオススメします。

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