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筋トレメニューの組み方 トレーニング種目の順番を解説

基本的に、トレーニングは楽しいものです。やればやるだけ身体は変化しますし、扱える重量も増えます。

そして、そんなトレーニングと同じくらい楽しいのが、メニュー作りです。「スクワットから始めて、その後にデッドリフトをやって…いや、それよりもランジをやったほうがいいな!」といった具合に、皆様にもご経験があるのではないでしょうか?

今回の記事はタイトルにあるよう、筋トレメニューの組み立て方を、厳密には「トレーニング種目の実施順序」を解説していきます。

最初に結論から申しますが、1日で全身を鍛える全身法でも、日を分けて特定の部位を鍛える分割法でも、ボディメイクが目的の初心者トレーニーでも、競技力向上を目的としたプロアスリートでも、一般的には

①コアエクササイズ→補助エクササイズ
②構造的エクササイズ→非構造的エクササイズ

がオススメされています。

なお、今回は(NSCA)の教本を参考にしました。

用語確認

コアエクササイズ

まず、コアエクササイズとは、多関節エクササイズのことを指します。多関節エクササイズは、文字通り複数の関節を動かすエクササイズです。具体的には、

・スクワット
・デッドリフト
・ベンチプレス
・懸垂

などが挙げられます。

スクワットとデッドリフトでは股関節と膝関節が、ベンチプレスと懸垂では肩関節と肘関節が動きます。

補助エクササイズ

次に、補助エクササイズとは、単関節エクササイズのことを指します。単関節エクササイズは、文字通り1つの関節を動かすエクササイズです。具体的には、

・レッグエクステンション
・レッグカール
・アームカール
・トライセプスキックバック

などが挙げられます。

レッグエクステンションとレッグカールでは膝関節が、アームカールとトライセプスキックバックでは肘関節が動きます。

構造的・非構造的エクササイズ

最後に、構造的エクササイズとは、椎骨に対して長軸方向の負荷がかかるコアエクササイズのことを指します。つまり「脊柱を押しつぶようなエクササイズ」が構造的エクササイズです。

よって、

・スクワット
・デッドリフト
・ショルダープレス

などは構造的エクササイズに

・ベンチプレス
・懸垂
・ラットプルダウン

などは非構造的エクササイズに分類できます。

トレーニング種目の実施順序の例

エクササイズの分類が理解できたところで本題に入っていきますが、以下のトレーニング種目を行うとしましょう。

・スクワット
・アームカール
・ベンチプレス

ではこの時、一体どのような実施順序になるのかというと、先述したガイドラインにのっとるのであれば

・スクワット←コアエクササイズ & 構造的エクササイズ
・アームカール←補助エクササイズ
・ベンチプレス←コアエクササイズ & 非構造的エクササイズ

であるため、

1.スクワット
2.ベンチプレス
3.アームカール

このような実施順序になります。シンプルでわかりやすいですね。

今度は、以下のトレーニング種目を行うとしましょう。

・懸垂
・レッグエクステンション
・ショルダープレス

ではこの時、一体どのような実施順序になるでしょうか?お考えのあと、下部「回答を見る」をクリックしてみてください。

回答を見る
1.ショルダープレス
2.懸垂
3.レッグエクステンション

最後に

「一般的には、コアエクササイズ→補助エクササイズ、構造的エクササイズ→非構造的エクササイズ、がオススメされています」と先述しましたが、これは何も絶対的なルールではありません。

あくまでも、ガイドラインに過ぎません。

そのため、しっかりとした理由があるのであれば、補助エクササイズや非構造的エクササイズから実施しても、大きな問題はないとされています。

しかし、このガイドラインを守ることで「前の種目で生じた疲労による悪影響を最小限に食い止め、次の種目でも適切な負荷刺激を極力身体に与えられる」と言われていますので、基本的には、この通りにメニューを組んだ方がよろしいのではないかと思います。