器具を買い揃えれば、自宅でもしっかりとしたトレーニングを行うことができますが「金額」「スペース」などといった点から、ほとんどの方は施設に通いトレーニングを行われているのではないでしょうか?
プールやスタジオがある「総合フィットネスクラブ」になってくると、様々なグループプログラムやイベントなどがあり、地元住民の憩いの場としても活用されている印象があります。
しかし、施設にはいわゆる「色」があり、目的によって「適した施設」と「適さない施設」がはっきり分かれます。入会前に見学をされることはとても重要です。
今回の記事は、競技力向上やボディメイクを目的としている方にオススメの施設の条件を書き綴っていきたいと思います。最初に結論から申しますが、その条件とは、
・スミスマシンではなくパワーラックやベンチ台があること。
・オリンピックシャフトがあること。
以上3つです。
床が硬いこと
振動の抑制・金属音の発生防止などのため、フリーウエイトエリアには基本的に緩衝材となるマットが敷かれています。施設を健全に運営するためには必要なものです。
しかし、それらを求めすぎるとクッション性が高くなりすぎてしまい、トレーニングを行う際身体の安定性に悪影響を及ぼす場合があります。転倒の危険性が高まったり、扱える重量が下がったりするわけです。
特に、スクワットなど高重量が扱える種目では「マットに靴がめり込む」ということも珍しくありませんので、床が硬いかどうかを確認しましょう。
なお「硬い床」の指標は、
・親指で押しても沈まないマット。
のどちらかとなっています。
※プラットフォーム:合板で作られたフリーウエイト専用の足場。
スミスマシンではなくパワーラックやベンチ台があること
競技力向上・ボディメイクどちらの目的にしろ(スクワット)・(デッドリフト(ルーマニアンデッドリフト))・(ベンチプレス)の通称BIG3をメニューに取り入れることを推奨していますが、それらを行うためには「パワーラック(もしくはハーフラック)」や「ベンチ台」が必要になります。
BIG3を行うことができないのはかなりの痛手になりますので、パワーラックやベンチ台があるかどうかを確認しましょう。
施設によっては、これらの代わりに「スクワットラック」「ベンチプレスラック」を設置しているところがありますが、もちろんそれでも構いません。つまるところ、BIG3を行うことができれば大丈夫です。
「BIG3を行うことができれば大丈夫です」と記述しましたが、ここで注意していただきたいのは、あくまでも「フリーウエイトによるBIG3」と思ってください。
スミスマシンと呼ばれるトレーニングマシンがありますが、このスミスマシンでもBIG3を行っていくことは確かにできます。
しかし、スミスマシンは「効果」という点で少し不安が残ります。詳しく知りたい方は(フリーウエイトvsマシントレーニング 効果的なのはどっち?)や(アスリートはフリーウエイトを中心にトレーニングを行うべき)をご覧ください。
また、スミスマシンはフックを引っ掛けることでバーベルシャフトの位置を固定しているため、ベンチプレスのラックアップ(バーベルシャフト受けからバーベルシャフトを持ち上げるアクション)の時、どうしても手首を回さなくてはなりません。
低重量であれば大きな問題はありませんが、高重量になるほどその分余計な負担が手首にかかります。
オリンピックシャフトがあること
バーベルシャフトには、プレート着脱部が直径28㎜のレギュラーシャフトと、50㎜のオリンピックシャフトがあります。
写真上が28㎜、下が50㎜です。
オリンピックシャフトは、レギュラーシャフトよりも「耐荷重量」という点で優れており、文字通り高重量に耐えることができます。「バーベルシャフトが原因で高重量を扱えない」という状況は避けたいものです。
また、オリンピックシャフトは「プレート着脱部の構造」が特殊で、その部分がクルクルと回転します。
バーベルシャフトに、回転力が発生するような種目(クリーンやスナッチといった爆発的エクササイズ・アームカールなど)においては、よりスムーズに動作を行うことが可能ですので、オリンピックシャフトがあるかどうかを確認しましょう。
まとめ
通う施設は、職場やご自宅から近いに越したことはないでしょう。しかし「適した施設」でトレーニングを行った場合と「適さない施設」でトレーニングを行った場合では、期間が長くなるほど効果に差が出てくることも事実です。
競技力向上やボディメイクを目的としている方には「床が硬いこと」「スミスマシンではなくパワーラックやベンチ台があること」「オリンピックシャフトがあること」以上3つの条件をクリアしている施設をオススメします。